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制作手順

執筆要綱の作成

執筆要綱とは執筆の際に考慮することや統一事項をまとめたものです。執筆要綱に沿って執筆することで、執筆者が複数に渡る場合も統一性を持った原稿を仕上げることができます。

執筆要綱の例
基本事項
①本文は横組みとする。
②句読点は<、>と<。>を用いる。
③署名原稿については、本文の統一事項にかかわらず、原文内で統一する。
④人権侵害や差別的表現を用いない。
⑤最終記述時点( 年 月 日)を定める。

記述の方法
①客観的(第三者的)立場で記述する。
②因果関係を明確にするため、記述事項の背景・判断・行動・結果について記述する。
③誤解を招かず、簡潔で理解しやすい文章とするため、以下のようにする。
  a 1文は60字程度、1段落は4~5文を目安とする。
  b 1文に情報は、ひとつにする。1文は単文(1主部と1述部)で構成する。
  c 複数の情報がある時は、先に断る。
  d 常体(だ・である)で記述する。文末の変化を求める必要はない。
  e 読点は主部と述部の間、および、接続詞の前後に付けることを原則とする。
    1文に一つ、多くても三つ以内に押える。
f体言止めは避ける。
  g くどい言い回し(~だったのである等)は避ける。
  h 「ちなみに」など不要な語句は省く。
  i 1段落に1つの因果関係のみ記述する。
  j 助詞を省かない。
④客観的な記述を確保するため、以下ようにする。
  a 敬語・敬称は使用しない(部外者の記述に注意)。
  b 形容詞・副詞・擬音・擬態語の使用を避け、具体的記述をする。
⑤年史としての品格を保ち、年史の読者である将来の人々のため、以下のようにする。
  a 大仰な表現・奇異な表現を避け、抑制した文章とする。
  b 将来の人々のため、定着した馴染みのある用字用語を使用する。
  c 片かな言葉は多用せず、なるべく日本語に置きかえる。
⑥文章構成の精度を高めるため、以下のようにする。
  a 接続詞の使用は極力避ける。
  b 読点は1文に一つ、多くて三つ以内に押える。
⑦年史としての精度を高めるため、以下のようにする。
  a 史資料により判明した史実、客観的事実のみに基づいて記述する。
  b 主観・感想・印象等を加えたい時は、引用文・コラム等で処理する。
  c出典を明示する。

用字用語
①常用漢字・現代かなづかいを原則とする。ただし、固有名詞・学術用語・仮名書きでは誤解を招くおそれのある場合、漢字表記に平仮名ルビ付きとする。文章上のニュアンスなどの点で、常用漢字以外の漢字を用いたい場合は例外とする。
    例)勃発、破綻、補填、逼迫など
②ルビは各項目(項タイトル)の初出に付けて、以下は省略する。
③具体的な用字・用語の用い方は別紙一覧を参照する。
④人名や固有名詞の新字・旧字は校正時に再確認する。

人名・敬称
①社内は敬称・敬語は使用しない。社外は氏名のみの場合敬称をつける。
②役職名・肩書きは、記事当時のものとする。現時点もしくは元の役職名は原則的には併記しない。ただし、必要な場合のみ(現・○○)もしくは(元・○○)とカッコ内で併記する。
③章の初出はできるだけフルネームで表記する。役職名と併記する場合は役職名を人名の後につける。
  例)○○○○取締役
 社外の人名については、「社名 人名 肩書き」の形にする。
④「従業員」は、「社員」とする。
⑤外国人名は(中国・朝鮮人名を除く)は、片かな表記を原則とし、姓と名の間にナカグロ(・)を入れる。
⑥中国・朝鮮人名については、漢字表記に片かなルビ付きにする。
⑦制作期間中の異動による役職名変更等は、最終段階で確認する。

会社名
①自社の社名については、設立、改称、その他正式名を出す必要がある場合を除き「当社」を用いる。
②自社以外の会社名は、初出で法人格(「株式会社」等)を付したフルネームとし、文脈上必要な場合を除いて法人格を省略したフルネーム表記とする。フルネームが長い場合で、以後頻出する場合は、カッコ内に略称を付記し、以後その略称を用いる。
③外国籍の企業の場合、原則として片かなで表記し、初出時に欧字正式社名を付記する。必要に応じて正式名を用いるが、通称でも可。その場合は初出で断る。いずれの場合も、カンパニー・リミテッド等は省く。
④公的機関は、略称の方が一般にわかりやすい場合、略称を使う。
  例)NHK JR
⑤本文中にしばしば出る団体名・法律名などについては、初出で正式名を記し、カッコ内で略称を付記して、以後はその略称を用いる。

地 名
①客観的記述で統一する。「当市」「わが県」などの表現は使用せず、「東京都」などの固有名詞を使用する。
②必要に応じてルビを付ける。
③旧地名については、後ろに( )で現地名を注記する。この時、頭に「現・」を付ける。
④国名は片かな表記を原則とする。ただし、日本、韓国、朝鮮民主主義人民共和国、中国、台湾や慣用的に固定したもの(例えば日米関係など)、歴史的に使用する場合(琉球など)は漢字を用いる。

専門用語・商品名
①専門用語、固有名詞、正式名称、および商品名等は、校正時に再確認する。特に音引きの有無に注意する。
②特別の表記法(イタリック体、ギリシャ文字等)が必要な箇所は、執筆者が明確に指示する。
③難解な専門用語はなるべく言い替える、または注釈をつける。

年 号
①本文中の年号表記は、元号を原則とする。項の初出時には、( )内に西暦年を付記する。
②同じ元号が頻繁に出る場合、段落の初出のみ表記し、後は省略する。

数字・数量
①本文はアラビア数字、万以上のみ単位語・位取り記号を入れる。西暦、番地、電話番号等には単位語・位取り記号を入れない。(例:1億 2,300万円、 1,234個、2010年)
②数量単位は記号で正式表記する。(例: km mm)
③尺貫法や極端に大きい(小さい)数字の初出には、換算した注をつける。<例:1石(約180 リットル)1メガトン(100 万トン)
④統計表には、出典、調査年度を明記する。統計表の数値は、縦・横・総計を検算する。
⑤人数は原則として、○人に統一する。
⑥数字の幅は(~)をつかう。  350~400円
⑦分数、パーセント、小数点は以下のようにする。「3分の1」「1.5%」
⑧数字の表記、句読点、カギカッコについては、必要に応じ統一する。

引用文
①漢文はすべて書きくだし文に改める。
②変体仮名などはすべて平仮名に直す。
③特殊な用語にはルビを付ける。
④典拠・所蔵者名・出版社名等を明らかにする。
⑤転載許可の諾否を確認する。

署名原稿(寄稿扱い)
①原則として原文のままとする。誤字・脱字とも原文どおりとするのが基本であるが、誤解を招かぬようしかるべき指示を加えることが望ましい。
②句読点のない場合、読みやすさの点から句読点を入れてよいが、その旨を注記する。
③引用の場合の出所(書名、著者名、発行所名等)は明記する。

図版・表・写真
①表題を付記し、出典・所蔵者名・年度を明らかにする。(特に原稿段階では、原本確認、転載許可の諾否確認のため明記。明記箇所は、本文中でなく、はみだし注記でも可)
②本文との対応、資料価値(統計年度など)を確認し、妥当性を図る。
③転載許可の諾否を確認する。

レイアウト
①引用文・注釈・表組のスタイルを揃える

キャプション
①写真キャプションは左下揃えとする
②新聞キャプションは日付と新聞紙名とする
③図キャプションは図の上、左右センター揃えとする

取材

資料だけで情報が不十分な場合は、必要な情報を知る人物に取材します。また、座談会や対談などを行うこともあります。
必要な取材先は取材箇所と得たい情報についてリストにしておくと、取材漏れを防ぎ効率よく取材を進めることができます。

また、取材や座談会・対談などに際しては、突然質問されても答えられない内容もあります。質問事項をまとめた「取材メモ」や座談会・対談の話題や進行を記載したレジュメなどを作成し、取材対象者や座談会・対談の参加者にあらかじめ配布しておくとよいでしょう。

取材中は発言の内容を適宜確認して、発言内容を正しく理解するように努めましょう。

原稿作成

ある程度情報が集まったら、執筆を始めます。その際は、制作の基本方針や編集方針にかなった事柄を記述していきます。
特に重要なことは、組織の「発展・衰退の要因」です。各事柄については、以下の順で記述すると、十分な内容を盛り込むことができます。

原因―社会的・業界的・社内的背景
判断―経営者・担当者がどのような考えに基づいて判断を下したか
行動―経営者・担当者が判断に基づいてどのように行動したか
結果―社会的影響・業界的影響・社内的影響

また、紀事本末体で記述した場合、「編」「章」「節」「項」「目」は、例えば以下のように位置づけられます。

編 分野(経営編・技術編など)
章 時代(創業期・成長期・変革期)
節 傾向(時代の傾向、経営の傾向、技術の傾向)
項 事項(出来事)
目 出来事の顛末(背景・判断・行動・結果)

原稿が仕上がったら、記述内容に過不足がないか確認し、必要な場合はさらに取材や資料収集を続けます。

寄稿を依頼する場合

祝辞やコラムなどの原稿執筆を外部の方に依頼する場合は、時間的に十分なゆとりを持って依頼してください。執筆者にもよりますが、執筆期間はひと月程度を目安にするとよいでしょう。

依頼時には、どういった内容について書いてもらいたいかを大まかに説明しておくと、内容の重複を防ぐことができます。写真や資料の提供についても、併せて依頼するとよいでしょう。

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