四十路の英語奮闘記 その一
この5年ほど、英語にハマっています。
きっかけは、インターネットが発達した現在、英語で文章を書けたら広い世界に伝えたいことを届けられると思ったことでした。
とはいえ、その時私はすでに四十代。「今さら無理だろう」と一旦は思いとどまろうとしました。しかし思い立ったらやってみないと気が済まない性分に押されて、とにかく取り掛かることにしました。
まずは高校時代に英語の授業で慣れ親しんだ副読本から始めようと考え、世界最大のショッピングサイトで「英語 副読本」のキーワードを用いて検索しました。
けれども現れたページには、私の意図する本が見当たりません。
「あれ、副読本じゃなかったっけ?」と思い、「英語の参考書」や「英語副本」など、思い付くものをいくつか入れてみたのですが、駄目でした。もしかして「ふくどくほん」と濁るのではなく「ふくとくほん」と清音で読むのかもしれないと考え(心の底では、そんなはずはないと思ってはいましたよ)、わざわざ後者で入力し変換するということまでして検索し直してみたのですが、それも徒労に終わりました。
仕方なく、何かの拍子に1冊だけ出てきた『ギリシア神話』(学生社)を購入しました。カートに入れたところで、「学生社」で検索すればいいことに気付き、ようやく副読本で満たされた画面に巡り会うことができました。ほくほく顔でその中からもう2冊ほど選び、カートに追加しました。
知人の高校教諭にその話をしたところ、我々が使用していた英語の副読本など今は授業で使わないから、検索でヒットしなかったのだろうと教えてくれました。
後日、大学生や高校生の甥っ子たちに確かめてみると、「ふくどく......、何それ?」と、きょとんとされました。時の流れを痛感した瞬間でした。
とまあ、そんな時代錯誤な四十路男の英語習得に向けた奮闘記ですが、想いのまにまに、しばらく綴っていきたいと思います。
*注:「英語習得に向けた」であって「英語習得を果たした」ではないので、お間違えなきようお願い申し上げます。
もはや過去の遺物と化した「副読本」ですが、私にとっては大切な友人たちです。左の『三銃士』などは、表紙が一部色落ちするくらいお世話になりました
編集S