四十路の英語奮闘記 その二
『その一』(2016.10.07)ではテキストである「副読本」の入手について触れましたが、それらの本で20数年ぶりの英語のお勉強が始まりました。
左側に本文、右側に単語や熟語というページの並びに懐かしさをおぼえつつ、しばらくはにらめっこです。中高生の頃、そこそこ英語の教科が好きだった私にとって、かつては「入門書」という位置付けでしかなかったはずの副読本ですが、長年のブランクで錆びついた頭には、かなりハードルの高いものになっていました。本当は左ページだけに専念したいのに、その試みはすぐに行き詰まり、困惑した目はついつい右へ右へと流れてしまいます。
仕方がないので覚えにくい単語にはその下に意味を、難しい発音の単語にはその上に発音記号を、シャープペンシルで書き込んでは黙読や音読を進めていく日が続きました。
それでも3カ月が過ぎる頃には、何となく遠い日々の感覚が(かすかに)戻ってきたような気がしてきました。
そうなると、書くことが好きな性分としては、書かずにはいられなくなってまいります。「書くことで"手が覚える"」という話を以前どこかで聞いたことなどがふと思い出されたりもし、ともあれパソコンに向かって、入力作業に取り掛かることにしました。
ここで、高校や大学の頃にパソコンはおろかワープロもそれほど普及していなかった世代の多くが直面するであろう英文入力の難儀さに見舞われることになりました。
第1の難儀さは、ある程度のまとまりを一気に入力できるようになった時期に現れました。無意識に、変換のためのスペースキーを押してしまうのです。入力のスピードが上がるのに伴い、最後の親指の勝手な動きも高速化して抑えが利かなくなってしまうため、ひところは快調な時ほど後半でわざわざペースを落とすというようなことまでしていました。
第2は opinion などのように「ン」の発音が含まれている名詞、特に普段カタカナで馴染んでいるたぐいの名詞ですね、その入力の際、これまた無意識に指が反応し、「N」キーの2度押しをしてしまうのです。これは結構頻繁に登場する上どこで遭遇するか予測しづらいもののため、ペースダウンも適用できず、さりとて他の対処法も思いつかず、とにかく2度押ししないよう意識しながら慣れるしかありませんでした。それゆえ第1の難儀より長く苦しんだ記憶があります。
こうして英語学習の本筋から離れたところでも、高校生や大学生、もしかしたら小中学生の頃から和文・英文ともにパソコンで書く機会に恵まれた今の若者たちには想像すらできないような各種の困難に、オジサンは翻弄されるのでした。
それにしても、書くというのは英語の世界においてもやはり楽しい行為です。かくのごとき難儀に見舞われながらも、四十路男の英文入力はその後も趣味の一環として、黙読や音読の合間にコツコツと続けられていくのでありました。
To be continued...
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2016.12.09
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